文章がきれい。小気取っているわけでもなく、ただ必要なことを必要な声量で伝えるための美しい文章が大崎善生の特徴だと思う。
ノンフィクションです。ブームになってほしくないマイブーム。なんとも言えずなんだか好きだ。
どうして、ドナウで、19歳の少女と33歳の男が心中しなければならなかったのか。読み進めるごとに、「ワタナベカミ」という少女のシルエットが紙面から浮き上がり、やがて立体になって動き始める描写の巧さ、そして切なさ。
#17を聞きながら読んでたら「泣けよ!せっかくだから」とのお言葉があったのですっかり泣かせていただきました。えーん。*1
というわけで、途中で文中にも出てきたBGM、ローリングストーンズ「サティスファクション」にIpodを切り替えましたとさ。



表現で言ったら、乙一はまずタイトルが好き。
きみにしか聞こえない」「死にぞこないの青」や「暗い所で待ち合わせ」なんかもね。
しかし内容はそこまで好きでもないのが残念だ。

「さみしさの周波数」っていったら、某菊地さんはそのゆんやん電波をちゃんと受け止めてくれる相方さんがいて羨ましい限りです。
何かで某山田さんはお互いのセンスの相性を評して『合わせにくいラジオがぴったりあった感じ』と仰っておりましたね。
ちょ、なんだよすげーコンビだな……電波でんぱしてるじゃないの。
彼らのネタはこころのアンテナが感度良好で素敵ですが
なるほどそういうわけだったのか(・∀・)*2


でもやっぱり好きなのは、
鶴屋南北東海道四谷怪談」なのであります。
瀬を速み岩に堰かるゝ瀧川の 思ふ男は おまえならでは
お兄ちゃんここ大好きなんですよーって。泣けるったらありゃしないねーって。

*1:だいぶイカレているな

*2:暴論