「たまの本」とニヒル牛

なんか検索かけてみたところオークションばかりがひっかかる。わたしは「そのろく」という「たま」の六枚目のアルバムを持っていないんですが、ちょっとみてきたところ廃盤ゆえに五万円というお値段が付いていたりしています。うひょお。
先日「ニヒル牛」にいってみたら、視聴サンプルCDの棚の中に「そのろく」があっちゃったりして、こっそりときめいたけれどもどかしいような気分になりました。
ニヒル牛はたまの素敵なランニングもとい石川浩司さんがプロデュースした元祖レンタルボックス*1、ということだそうですが、小さなお店の中に、作家さんお手製の雑貨やお人形や不思議アートや、インディーズや自主製作のCDや本や、まあとにかくわたしの好きそーーーなものが綺羅星みたいにひしめいていて、ほんとたまりませんでした。西荻窪で昼日中、ひそやかに気分が高揚しておりました。なんだか素敵なものをいろいろ買ってしまいました。
実にみいちゃんはあちゃんでお恥ずかしいのです。ひっそりこそこそ生きてゆきます。

閑話休題、そうして廃盤になったものものがちっと暴力的に値上がりする昨今、さっすると私が以前「たまの本」という竹中労さんの本を買わせていただいた遠くの県の本屋さんがいかに良心的だったことかと幸せをじわじわかみしめているところなのです。はぁっぴー。
わたしはもうまぎれもなくニワカなので、イカ天や「らんちう」の映像などを見たときに、音楽を抜きにすると愛しきランニングさんやおかっぱかわいい知久氏のお姿にもれなくショックを受けたのですが、アコーディオンの柳原氏を「うわあこのひとなんかとてもとても怪しい!」とも思っておりました。スタイル、朗々と嘯く声、そしてすかーと。笑
「たまの本」を読んだら、柳原氏は学生時代歌舞伎研究会で女形をなさっていたそうで。しかも雲絶間姫……*2。そりゃあ怪しいわ。
滝本さんの寡黙ながら不思議不思議したところもうかがえたりして、ああ、「たま」って素敵なバンドだったんだなあと思える「たまの本」なのでした。

*1:ミュージアム+ショップ?

*2:とてもえらい聖人さまを女の色気で籠絡するものすごいお姐さんです